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リッチリザルトの「記事が2件」問題はなぜ起こる? Cocoon/SWELLの事例で学ぶ構造化データの真実

筆者は多数のブログサイトを運営し、業務上WordPressテーマもそれなりに揃えています。
お客様のサイトを取り扱うので、デモサイトなどで試験的に確認する必要があるための措置でもあります。

所持するWordPressテーマは導入順に
・Cocoon(無料)
・JIN
・AFFINGER
・JIN-R
・SWELL

どれもこれも優劣というか、この機能があってこの機能がないなどの個性はありますが、概ねSWELLで落ち着きました。なぜかは他の機会を設けてお話ししますが、今回はSEOの要件としてめざましく推奨されている「FAQ」のお話しです。


目次

ブログにFAQを導入するとSEO的にどんな利点がありますか?


ChatGPTで上記の質問をした回答が下記です

1. 検索意図とのマッチングが強化される

ユーザーは「○○とは?」「○○のやり方」「○○できないときの対処法」など、質問形式で検索することが非常に多いです。
FAQ形式でまとめることで、こうした検索クエリと記事内容が自然に一致し、検索結果に表示されやすくなります。

簡潔にいうとキーワード+検索意図は一つの場合でも、FAQで幅広い検索意図を網羅できる。


2. リッチリザルト(FAQリッチスニペット)の表示

GoogleはFAQを構造化データ(FAQPage schema)でマークアップすると、検索結果に折りたたみ式のQ&Aを表示することがあります。
これにより以下の効果が期待できます:

  • 検索結果の面積拡大(他の記事より目立つ)
  • CTR(クリック率)の向上
  • ブランド信頼性の強化(専門的に見える)

3. ページ滞在時間・回遊率の向上

FAQを導入すると、ユーザーは自分が気になる質問を見つけやすくなり、ページをスクロールして読む時間が長くなる傾向があります。
また、FAQ内から関連記事への内部リンクを設置すれば、サイト内回遊率の改善につながり、SEO評価に良い影響を与えます。


4. 音声検索やモバイル検索への対応

FAQは「質問→簡潔な回答」という形式なので、音声検索のクエリ(例:「Alexa、ブログのSEO対策って何?」)とも相性が良いです。
また、モバイルユーザーにとってもFAQは見やすいため、ユーザーエクスペリエンスの向上につながります。


5. ロングテールキーワード対策

FAQは自然に「サブキーワード」や「関連質問」を盛り込むことができます。
例えば「アドセンス審査」に関する記事にFAQを入れると

  • アドセンス審査に必要な記事数は?
  • アドセンス審査にかかる時間は?
  • アドセンス審査に通らない理由は?
    など複数のロングテール検索に対応できます。


✅ まとめると、ブログにFAQを導入することは 検索流入を増やし、クリック率を上げ、サイト全体の評価を高める強力なSEO施策 になります。

以上のようなSEO的な効果があるのは皆さんもご存知通り、と同時にGeminiなどでも即回答されることです。
しかし、筆者は決定的な事象に直面しました。

CocoonとSWELLのSEO的な違い。

それは、いつものように記事を公開し、Googleのリッチリザルトテストツールで検証しました。
実はCocoonでの検証は初めててで、お客様に記事を納品するのに行った行為です。

Googleリッチリザルト

記事が1つしかないのに「記事が2件検出されました」と表示された。
記事は1つなのになぜ2件と回答されたのか?これをこのまま放置していいのかどうか?
そんな疑問を抱きながら私なり調査しました。


こう表示されるのが正解で新たによくある質問が追加された状態です。

下記はWordPressテーマCocoonの場合です。

このように記事が2件認識されています。記事は1件のはずですよね。
今まで、これでも問題なかった、でも何か違和感は感じられませんか?

多分、meta descriptionも記事として認識されているのかもしれません。

これは、あなたのサイトがGoogleに重複した情報を伝えているサインです。

特に、FAQ(よくある質問)やパンくずリストなどの構造化データを正しく実装することは、検索結果での表示面積を広げ、クリック率(CTR)を向上させる上で極めて重要です。

しかし、その貴重な情報が重複によって打ち消されてしまう可能性があります。

この問題の根本原因、放置するリスク、そしてWordPressテーマ(CocoonとSWELL)の設計思想の違いから得られた解決策を詳しく解説します。

【注意】 本記事におけるCocoonとSWELLのテーマに関する挙動や考察は、投稿者による個人的な検証と分析に基づくものであり、各テーマ開発元による公式な見解や発表ではありません。あらかじめご了承ください。

また、取り上げたWordPressテーマの優劣を図るものでもありません。

テーマ変更が最も「早い」

解決策所要時間・確実性メリット・デメリット
A. テーマ変更 (SWELLなど)最短で確実メリット: 重複問題が一瞬で解消。サイトの基礎SEO体力向上、高速化が期待できる。
デメリット: テーマの購入費用(有料の場合)、デザインや機能の再設定が必要。
B. Cocoonのコード修正時間がかかり、不確実メリット: テーマを変えずに済む。
デメリット: テーマファイルを直接編集する専門知識が必要。テーマのアップデートのたびに修正が上書きされるリスクがある。

テーマ変更は費用や手間がかかりますが、一度変えてしまえば、今後同じような構造化データによる重複や、他のテーマ機能との干渉に悩まされることがなくなります。


なぜCocoonの設定変更だけでは不十分だったのか?

あなたは「JSON-LDを主力にする」のチェックを外すことで重複を解消できましたが、これは根本的な解決ではない可能性があります。

今回の問題は、Cocoonが持つ複数の機能が、意図せず構造化データを多重出力したことにあります。

  1. JSON-LDの出力を停止しても、別の機能(例えば、テーマが持つ旧式のマイクロデータや別のmetaタグ処理)が、また別の種類の構造化データとして認識されるリスクがあります。
  2. 今後テーマがアップデートされた際に、別の箇所で構造化データを出力する機能が追加され、再び重複が発生する可能性も考えられます。

つまり、多機能なテーマ内部の構造を完全に把握し、将来的な問題まで防ぐのは非常に困難です。構造化データのクリーンさを最優先するなら、その部分の設計に特化したテーマを選ぶのが、最も合理的で早い解決策となります。

今回の経験は、テーマ選びにおいて「デザインや機能だけでなく、SEOの基礎となるコードのクリーンさも重要である」という貴重な教訓を与えてくれたと言えるでしょう。

問題の核心:なぜ「記事」が重複検出されるのか?

原因:構造化データの重複出力

リッチリザルトテストが2件を検出する理由は、WebページのHTML内に、同じ記事に関する構造化データ(Articleスキーマなど)が複数回記述されているからです。

今回の検証で判明した主な原因は以下の通りです。

  1. テーマの自動生成機能との重複:
    WordPressテーマ(特に多機能なもの)は、記事の投稿情報から自動的に構造化データを生成します。これに加えて、ユーザーがカスタムHTMLブロックなどで手動で構造化データを追加すると重複します。
  2. メタディスクリプション(meta description)が記事として誤認識される:
    今回の事例では、テーマの設定が原因で、本来は検索結果の概要文として使われるべき**meta descriptionタグの内容が、誤って2つ目の記事の構造化データとして認識されていました。**

2. 放置は賢明か?重複がサイトに与える影響

「記事が2件でも検索結果には1件しか出ないから大丈夫では?」という疑問は当然です。

修正は必須です(強く推奨)

項目詳細影響度
Googleの混乱重複した情報は、Googleがページの「真の」情報を特定するのを妨げます。
リッチリザルト表示機会の損失Googleは品質の低いマークアップ(重複を含む)を無視する可能性があります。結果、せっかくの強調表示(リッチリザルト)が表示されにくくなります。中~高
不適切な情報が使われるリスク正しい情報ではなく、不完全な情報や古い情報がリッチリザルトとして採用されるリスクがあります。

リッチリザルトの表示は保証されていません

Googleは「構造化データが正しくても、リッチリザルトの表示は保証しない」と公式に述べています。

これは、単に技術的に正しいだけでなく、「ユーザーの検索意図に合致し、検索結果全体のバランスを保つ」ために、Googleが厳選しているからです。

だからこそ、Googleに送る情報は、一つ残らず正確でなければなりません。

解決方法:テーマ設定の変更(Cocoonの事例)

今回の原因は、Cocoonテーマの「JSON-LDを主力にする」設定と、他のメタディスクリプション出力機能が干渉したことでした。

修正手順

  1. WordPress管理画面の「Cocoon設定」から「SEO」タブを開きます。
  2. JSON-LDを主力する」のチェックを外します
  3. 設定を保存した後、リッチリザルトテストツールで再検証すると、重複が解消され「記事1件」と正しく表示されました。(これは筆者の場合です)

補足:メタディスクリプションの表示について

「構造化データを修正したら、検索結果の概要文(description)は表示されなくなるのでは?」という心配は不要です。

meta description(概要文)は、構造化データとは独立して機能します。今回の修正は「不要な重複」を削除しただけであり、検索結果に表示されるmeta descriptionの機能には影響しません。Googleは引き続き、あなたのmeta descriptionを検索結果の概要文として利用します。

テーマの設計思想の違い(Cocoon vs SWELL)

他のサイトでSWELLテーマを利用した際に問題が発生しなかったことから、テーマの設計思想の違いがこの問題を引き起こしていることがわかりました。

特徴CocoonSWELL
設計思想オールインワン型(多機能・初心者向け)基礎体力特化型(シンプル・高速・上級者も満足)
SEOへのアプローチ必要な機能をすべてテーマに内蔵し、プラグイン不要を目指す。サイトの基本構造(速度、HTML)を最高品質にし、応用機能は信頼性の高い外部SEOプラグインに任せることを推奨。
構造化データテーマ内で複数の出力機能が干渉しやすく、今回のような重複が発生するリスクがある。基本的な構造化データのみをクリーンに出力し、他のプラグインとの干渉を避ける設計。

Cocoonは多機能性から意図しない機能干渉が起こるリスクがありましたが、SWELLは「外部プラグインとの共存」を前提にシンプルに設計されているため、今回のような重複問題が起きにくいと言えます。

構造化データを設定しすぎることによるリスク(過剰マークアップの危険性)

今回の問題はテーマによる「意図しない重複」でしたが、ユーザーが構造化データを過剰に設定したり、誤って設定したりすることにも、以下のような重大なリスクが伴います。

リスク1:ガイドライン違反によるペナルティ(スパム認定)

  • Googleのガイドライン違反: Googleは、ユーザーには見えないが検索エンジンにだけ伝えるためのマークアップ(隠しマークアップ)や、ページ内容と無関係な情報を記述することを禁止しています。
  • 影響: ガイドラインに違反すると、そのリッチリザルト機能全体が無効になるだけでなく、サイト全体がスパムとして手動ペナルティを受ける可能性があります。

リスク2:リッチリザルトの非表示化

  • コンテンツとの不一致: 構造化データに書かれている情報(例:価格、レビュー数)と、ページ本文に表示されている情報が食い違う場合、Googleはその構造化データを信頼せず、リッチリザルトの表示を停止します。
  • 影響: 意図的に情報を盛りすぎると、却ってGoogleからの信頼を失い、強調表示の恩恵を受けられなくなります。

推奨事項:設定は「控えめに、正確に」

構造化データは、「ページに存在する情報を、検索エンジン向けに翻訳して強調するツール」と捉えるべきです。

  • ページの本文に記載されている情報のみをマークアップしましょう。
  • 今回の解決策のように、テーマが自動生成するデータがある場合は、手動での追加は極力避けるのが賢明です。

この経験から得られた知識: 一つの問題解決が、WordPressテーマの設計思想、Googleの検索ロジック、そしてSEO対策の基本原則を深く理解する貴重な機会となりました。

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